創作小説

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ほら探日記Ⅱ-24 巡り合わせ7


 彩音は高校を卒業して少しの間、牧場の仕事を手伝っていた。19歳に成る迄は牧場の仕事を手伝うと、母・幸恵と約束したからだ。
 幸恵自身もやはり、両親から20歳になるまで東京行きを許されなかった。


 もう一つ、牧場の仕事を覚えさせたなら、上京して何かあったら、その仕事を懐かしく思うかも知れないとの含みもあった。


 一方、孝太郎は彩音が信次郎の元に行くに辺り、信次郎や木村和枝について多くの情報を彩音に与えていた。
 東京という地域性は勿論、信次郎の性格や和枝との知る限りの仲。それら、事前に知って置くべき情報を、事ある毎に伝えた。


「お父さん。『私は貴方の妹よ。だから住まわせて』なんて言って会うのはダサいと思うの。何者か分からない女性として、入り込む形を取ると言うのはどう?」
「冒険だな。門前払いを食らうかも知れないよ」
「そこよ。私が身分を隠して如何に兄たちを騙し、入り込めるか。自分の力量を知るに丁度良いと思うのだけど」
「うん。面白いかも知れない。駄目だったら、妹だから雇えと開き直れば良い。それでも追い払うなんて、信次郎には出来ないだろうし、それ以前に和ちゃんが許さないだろう」
「じゃあ、決まりね。面白くなって来た」


「そうそう。上手く入り込めたとしても、信次郎が馬鹿な真似をするかも知れない。そんな時は、毅然として『私は貴方の妹よ』と叫びなさい。なんなら、横面を思いっ切り叩いても構わないから。ただし、出来るだけ和ちゃんが居るところでね」
「馬鹿な真似って?」
「信次郎と和ちゃんはお互いに好き合って居ると思うけど、なのに、同じ屋根の下で寝泊まりしてるのに、一向にラブラブな関係にならなかった。その癖、信次郎は学生時代は遊び人の女好きで、彼女も一人や二人ではなかった。親の俺も、彼奴が女性をどう見ているのか分からない。もし仮に、オオカミとなって彩音に近づいて来たら、彩音だって不愉快だろ。本当はそんなことに成らないと信じたいが」
「分かった。気を付ける。私って、男が黙ってられないほど可愛いもんね」
「・・・、そうだね」
 孝太郎は、他に適当な言葉が見つからなかった。


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